気象トピックス・コラム
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天気予報の鮮度

 
洋菓子やパンなどのお店には焼き上がりの時刻があり行列ができることがありますが、実は天気予報にもできあがりの時刻があるのをご存知でしょうか。
 
気象庁の予報では、今日や明日などの予報は毎日午前5時、午前11時、午後5時の1日3回ができあがりの時刻になっています。今日や明日などの天気や気温などを知りたい時はこの時刻の直後に調べるのがおすすめで、できたての天気予報を手に入れられます。
天気予報には週間予報や季節の予報など様々なものがあり、それぞれの予報にできあがりの時刻があります。例えば1週間先までの週間予報は、毎日午前11時と午後5時に発表され、予報が大きく変わることがあるのは午前11時です。1週間先までの予報を知ろうとする時は、朝の時点では鮮度の落ちた予報を利用することになるので注意が必要で、午前11時過ぎに見るのがベストです。
さらに、1か月先までの天候を予想した1か月予報は毎週木曜日の14時30分に発表され、3か月先までの天候を予想した3か月予報は毎月25日頃の14時に発表されています。
 
最新の予報を利用することが最も重要なのは防災時です。大雨や台風が近付いている時などには、今まで出ていなかった警報が突然発表されたり、来ないはずだった台風の進路が直撃する予報に変わることがあるため、刻一刻と変化する気象情報に細心の注意が必要なのです。災害から身を守るためには、最新の情報を入手して行動することが大切です。豪雨や土砂災害などの時には「まさか自分は災害には遭わないであろう、大丈夫であろう」と思い込まれる方もいらっしゃるかもしれませんが、「まさか」ではなく「もしも」への備えが身を守るのです。現在どういう状況でこれからどうなるのかという最新の気象情報を自ら集めることが、命を守るためには重要です。最新の情報を利用して行動することこそが、気象災害から身を守るために必要な鍵となるのです。
 
このように、刻一刻と変化する気象情報に注意が必要な防災情報こそ、常に最新のものを見るようにして下さい。