気象トピックス・コラム
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雲の種類

 
月日の経つのは早いもので、9月も半ばを過ぎました。空を見上げてみると、空の高い所にいわし雲が見られることがあり、秋の気配を感じられるようになりましたね。
 
ところで皆さんは、雲は何種類くらいあるかご存知でしょうか。
春夏秋冬の四季があり、自然豊かで複雑な地形のある日本では、様々な雲が季節ごとに現れますが、国際的には雲を形状や高さで大きく十種類に分類し、それを十種雲形と呼んでいます。
雲の分類の方法としては、雲の高さによって高い所の雲(上層雲)・中くらいの所の雲(中層雲)・低い所の雲(下層雲)に分け、それぞれ3種類ずつ定められています。
上層雲は、巻雲・巻層雲・巻積雲の3つで、高さが1万メートル前後に現れる高い所の雲です。秋を代表するいわし雲は巻積雲のことで、魚のうろこのようにも見えることから、うろこ雲とも呼ばれています。
もう少し低い所の高さ5000メートル前後に現れるのが中層雲です。高積雲・高層雲・乱層雲の3つがあります。一番馴染み深いのはひつじ雲と呼ばれている高積雲かもしれません。乱層雲は厚く暗い雲で雨雲として知られています。
さらに地面に近づき、高さ2000メートルより低い所に見られるのが下層雲です。層積雲・層雲・積雲の3つがあり、積雲は晴れた日の青空に浮かんでいる綿菓子のような雲で、綿雲と言った方が馴染みがあるかもしれません。
ここまで9種類の雲が出てきましたが、これらとは大きく異なる10種類目の雲が積乱雲で入道雲のことです。積乱雲の雲底は下層にありますが、背の高さは高いものでは1万5000メートル以上になるものもあり、上層雲・中層雲・下層雲とどの高さにもまたがって発生するのです。
 
雲が見分けられるようになると、曇りの日でも空を見るのが楽しくなりますよ。