気象トピックス・コラム
空もよう
前線停滞し長雨に 台風2号は北上中

◆この先1週間のポイント
・前線が停滞、梅雨らしい空模様に
・台風2号は31日(水)以降に沖縄接近の恐れ


週間予報【5月30日(火)~6月5日(月)】

 

衛星画像(出典:気象庁、筆者加工)

大陸から本州付近には前線に伴う帯状の雲が伸びていて、南の海上には大型で非常に強い台風2号に伴う渦を巻いた雲が見られます。

前線+台風は大雨になりやすい典型的なパターンです。前線に向かって台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発化し、台風から離れた場所でも大雨となる恐れがあります。今週は前線と台風の動きに注意が必要な一週間となりそうです。

週間アンサンブル予報図(出典:気象庁、筆者加工)※台風は「低」マークで表現されます

29日(月)~30日(火)は前線が本州付近を南下する見込みで、東北から九州の広い範囲で本降りの雨となるでしょう。東海から西では雷を伴い激しく降る所もある見込みで、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に注意・警戒が必要です。

31日(水)~6月1日(木)頃は、前線がいったん本州の南に離れ、北日本や東日本を中心に晴れ間が出るでしょう。ただ、2日(金)以降は再び広い範囲で雨が降る見込みです。総雨量が多くなる可能性があるため注意が必要です。

大型で非常に強い台風2号は29日(月)午前9時現在、フィリピンの東の海上を北西に進んでいます。台風は徐々に進路を北寄りに変え、31日(水)には強い勢力で沖縄の先島諸島に接近する見込みです。

沖縄の沿岸の海域は既にしけていますが、この後はさらに波が高くなる見通しです。風も強まり、台風の進路によっては先島諸島で31日(水)から暴風が吹き荒れるでしょう。台風2号は動きが遅く、沖縄では長く影響を受ける恐れがあります。

また、台風2号は先島諸島に接近したのち北東方向に転向する見通しですが、先の進路予測に関してはまだ不確実性が高くなっています。今後も最新の情報をご確認ください。