気象トピックス・コラム
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ツルツル路面に注意

 

きょう1月10日は110番の日です。110番の適切な使用を推進しようと、昭和60年(1985年)に警察庁が定めました。110番は事件や事故が起こった時に通報されますが、冬に起きやすい事故の原因の一つに路面の凍結があります。
 

昨年末、宮城県内の各地で300件を超えるスリップ事故が起きたというニュースがありましたが、路面の凍結が原因とみられています。皆さんも、スキーなどに行かれる際に雪道を運転することもあると思いますが、その際に注意が必要なのが、「急」のつく運転です。雪道に慣れていないのにいつもの癖でついスピードを出してしまうこともあると思いますが、乱暴な運転をしたら必ず滑ります。周囲が雪道の運転に慣れている車ばかりでも、無理をして周囲にスピードを合わせるのは危険です。凍結や積雪した道での急ブレーキ、急ハンドル、急アクセルは厳禁です。雪国で運転する時は慎重に運転するようにして下さい。また、スリップは自分だけ気を付けていても、対向車両、並走車両、前方車両がすべり巻き添えに合うこともあります。車間距離を十分取るなど周りの状況にも気を配るようにして下さい。
 

スリップ事故には起こりやすい場所が、大きく分けて3つあります。
まず一つ目は峠です。峠はカーブや下り坂が多いです。スリップはブレーキとハンドル操作の誤りによるものが多く、峠は運転テクニックを要求される場所です。また、峠道は標高が高くて気温が低く、急カーブや日陰部分も多いため、凍結して非常に滑りやすくなっています。山間部ということもあり、気温や天気の変化も激しいため、特に注意が必要です。
二つ目はトンネルの出入り口付近とその中です。トンネルの中より外の気温が低いと、トンネルの出入り口付近に融けかけの雪・氷の部分があります。また、日中は晴れている日も、トンネル内には日差しは届かないため、トンネルの中だけ凍結していることもあります。このようにトンネルは入り口から出口までスリップしやすい条件が揃うため、気を付ける必要があります。
三つ目が橋の上です。橋の下は、川が流れていたり電車が走っていたりしますが、橋の下も風が吹き抜けます。橋はもともと冷えやすい構造のため、冷たい風などによってさらに橋の路面は上と下から冷やされて、街中の道路よりも路面が凍りやすくなるため注意が必要です。
 

雪国だけでなく、東京などの太平洋側でも早春になると南岸低気圧の影響で雪が降りやすくなります。雪道用のスタッドレスタイヤに取り換える車があまりないので、一度雪が降ると衝突事故やスリップして立ち往生する車が続出します。交通渋滞が発生して、そこに車が突っ込むこともあり危険です。チェーンなどのない車は、運転を避けるべきです。
 

危険な場所や状況を知り、車を運転する際は十分に注意をして下さい。