気象トピックス・コラム
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移動性高気圧

 
各地で爽やかな秋晴れの日が訪れるようになりましたが、この秋晴れをもたらしてくれる主役となるのは移動性高気圧です。秋の移動性高気圧に覆われると澄んだ青空が広がり、カラッとした空気に包まれて心地よい日差しに恵まれるのが特徴です。
 
しかし、秋晴れをもたらしてくれる高気圧は、その発祥やコースで地方により天気に違いがあります。
まず、大陸南部の揚子江方面から日本にやってくる高気圧は、比較的暖かい空気を伴っているため日差しも手伝って気温は上がり、日中は暖かな陽気となります。一方、シベリア方面から南下してくる高気圧は、冷たい空気を運んでくるので日中でも気温はなかなか上がりません。また、上空に寒気を伴いながらこの高気圧は張り出してくるときは、日本海側では天気がぐずつき、雷が発生したり、寒気の強さによっては北日本や東日本の標高の高いところなどで雪になることもあります。
次に、高気圧のコースに着目すると、高気圧の中心が北日本を通過するときは、関東や東北南部では北東から冷たく湿った空気が流れ込みやすく、近くに低気圧がなくても天気がぐずつくことがあります。また、複数の高気圧が東西に連なると広い範囲で晴天が続きますが、高気圧の北側と南側は低気圧や前線の影響を受けやすく、あまり天気が良くありません。
 
このように、高気圧の発祥やコースで地方により天気に違いがあることを知ると、この先の天気が分かるようになりますよ。