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テレビや新聞などでよく見る天気図には高気圧や低気圧、前線、等圧線などが描かれていますが、等圧線の状況を見ることで風の様子などを知ることができるので紹介します。
等圧線は気圧が等しい場所を結んだ線で、地形図の等高線と同じです。この等圧線から、どの地点でどのような風が吹いているのか大体の判断ができます。等圧線の間隔が広いと気圧差は小さく風は弱くなり、等圧線の間隔が狭いと気圧差は大きく風は強くなります。
これからの時期は大陸に高気圧、日本の東海上に低気圧がある西高東低の冬型の気圧配置になることが多くなります。天気図を見ると毎日変わらないように見えますが、等圧線に着目するとその日によって違いがあります。例えば、日本にかかる等圧線の数が多いときは少ないときに比べて風が強く、反対に等圧線の数が少ないときは多いときに比べて同じ冬型の気圧配置でも風は弱くなります。
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等圧線が多いとき(気象庁)
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等圧線が少ないとき(気象庁)
また、等圧線の向きに着目すると、等圧線が南北に走っているときは、大陸から日本海を渡ってきた風は海上で水蒸気を蓄えて脊梁山脈で上昇させられ、山地や山沿いに雪や雨を降らせます。一方、等圧線の形が日本海で曲がっているときは、日本海に天気図に現れないような小さな低気圧が発生することが多く、日本海側の平野部でも大雪になることがあります。
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等圧線が南北に走っているとき(気象庁)
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等圧線の形が日本海で曲がっているとき(気象庁)
このように、天気図の等圧線に着目することで、風の強弱や日本海側の天気を知ることができます。皆さんも天気図の等圧線に着目し、風の強さや日本海側の天気の予想にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。