気象トピックス・コラム
目利き気象予報士
秋に注意が必要な気圧配置

 
最近、テレビなどの天気予報で「秋雨前線」という言葉を耳にするようになりました。秋雨前線はシトシトとした弱い雨を降らせることが多いですが、大雨をもたらすこともあるので注意が必要です。
 
9月になると、蒸し暑い空気をもつ夏の太平洋高気圧の勢力が弱くなり、代わって大陸から秋の高気圧がやって来ます。この高気圧は涼しく乾いた空気を持っているのが特徴です。日本の上空には性質の異なる2つの高気圧があることになり、違った性質を持った空気がぶつかると間に前線が発生して停滞します。これが秋雨前線です。
 
前線付近でぶつかった空気は、その場所で上昇気流となって上空へ向かい、雲が発生して雨を降らせます。秋雨前線が日本付近に停滞すると、曇りや雨のぐずついた天気が続き、秋の長雨をもたらします。一方、秋は台風の季節でもあります。前線に向かって台風から暖かく湿った空気が流れ込むと、秋雨前線の活動が活発化し、集中豪雨になったりして各地に大きな被害をもたらすことがあるのです。秋雨前線が日本付近に停滞している時は、台風がまだ日本から離れた南の海上にある時でも、油断せずに十分注意が必要なのです。
 
このように今の時期は、「秋雨前線」プラス「台風」は特に大雨に警戒が必要な気圧配置です。天気図で南海上に台風や熱帯低気圧があり、日本付近に秋雨前線が停滞しているときは、大雨への備えを早めにするようにして下さい。