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きょうは、二十四節気のひとつ「立春」です。暦の上では春を迎えます。
「光の春」、「音の春」、「気温の春」という言葉があるのをご存知でしょうか?
まず、春は「光」からやってきます。1月は、1年の中で最も気温が低く、寒さが厳しい時期で、風の寒さが身にしみますが、冬至を過ぎてからは、日ごとに昼間の時間が長くなります。立春の頃は、冬至のころに比べると、東京では、およそ50分、昼間の時間が長くなります。また、雪の降る日が毎日のように続いていた日本海側の地方でも、徐々に晴れ間が多くなり、「光の春」が始まります。
次に春を感じるのは「音」です。雪解けの小川のせせらぎや、ウグイスの鳴き声で春を感じるようになります。ことしの3月6日は二十四節気のひとつの啓蟄ですが、この頃になると色々な動物が動き出し、野山もにぎやかになってきます。
ところが、春本番の暖かさとなり、「気温」の春を迎えるのは、まだまだ先のことです。立春を過ぎても、まだ「寒の戻り」があります。気温が一旦高くなり、暖かくなったかと思えば、翌日は急に寒くなる、ということを繰り返すのです。暖かくなった後の「寒の戻り」は、いっそう寒さを感じさせ、春を遠のけます。「気温」で春を感じるのは、平均気温が10℃を超え、桜が咲く頃ではないでしょうか。桜前線とともに、本格的な春がやってきます。
「春は名のみの風の寒さや」と早春賦で歌われるこの季節、まだまだ寒い日が続きますが、春の気配を、「光」から感じてみてはいかがでしょうか?