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旬の野菜、あしたば

 

これから春にむけて旬をむかえる野菜に「あしたば」があります。名前の由来は、きょう収穫してもあすになると早くも新しい葉を出すという生命力の強さからきています。古くから食用にされてきており、青汁の原料としても有名です。

 

「あしたば」は、日本原産で、房総半島や伊豆諸島、三浦半島、伊豆半島、および紀伊半島などに自生しています。温暖な気候を好むため、生産量が一番多いのは、伊豆諸島で、東京都ということになります。生産量のおよそ90%を伊豆諸島が占めています。
収穫が始まる時期は、まだ本土では気温が上がらず寒い日が続いていますが、自生している地域の気候は、すでに春を感じられる季節となっており、たとえば、八丈島のこの時期の平年の最高気温は、およそ14℃と、意外と暖かいのです。

 

あしたばは、野菜としてはあまりなじみがなく、サプリメントとして流通していることが多いのですが、プランターでも栽培することができます。
あしたばの発芽の適温は、15℃~20℃です。このため、暖かい地方では、10~11月に、寒い地方では、4~5月に苗を植えるのが最適です。

 

あしたばは、もともと温暖な気候を好みますから寒さに弱いのですが、意外にも暑さにも弱いのが特徴です。伊豆諸島は島なので意外と風が強く涼しいため、夏に風通しの悪いところで日に当てていると痛んでしまいますので注意が必要です。また、冬の寒さ対策としては、株元を腐葉土で覆っておくと安心です。

 

また、水をやりすぎるのもよくありません。梅雨時など、雨が多い時期には、プランターを軒下に置いたり、家の中に入れたりします。また、水やりをするときにも、土が乾いているのを確認してからにします。水やりをするときには、底から流れるくらいの水をたっぷりと与えます。

 

収穫してもすぐに芽のでるあしたばではありますが、収穫は、植えつけてから2年目以降に楽しめるようになります。1年目は、しっかりと生育させて、2年目を待ちましょう。

 

これから、あしたばはスーパーマーケットや青果店、デパートなどにも並ぶようになってきますが、あまりなじみのない野菜です。お家で育ててみるのも面白いかもしれませんね。