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きょうは、二十四節気のひとつ、「清明(せいめい)」です。
清明の頃は、すべてのものが清らかでいきいきしています。桜前線は、日本列島を北上し、さまざまな木々が芽吹き、小鳥のさえずりが聞こえ、まさに春の息吹を感じる季節です。また、豪雪地帯では雪解けが進み、雪が水に変わる音も聞こえてきます。
さて、この「清明」の時期ですが、中国や台湾、香港などでは、ご先祖様にご加護と平和を祈る日で、祝日となっています。
日本には、二十四節気の「春分」を挟んで7日間の「お彼岸」があり、ご先祖様や自然に感謝をささげる風習がありますが、中国では、それよりも少し遅く、「清明」の時期に、お墓参りをしてご先祖さまに感謝するのです。
清明を過ぎると雨の季節を迎える中国では、その前にお墓を綺麗にします。雑草をとって土を盛り、ご馳走をお供えします。そして、その場で、お供えしたご馳走を頂き、宴会を始めるそうです。
ところで、これと似たような風習が沖縄にもあり、「清明祭(シーミー)」といいます。中国の風習と同じようにお墓参りをし、お供えしたものをその場で頂くそうです。日本では、「清明」は祝日となっていないため、「清明」から次の二十四節気の「穀雨(こくう)」(ことしは4月20日)の前日までの期間の休日に行う習慣になっているということです。
沖縄のこの時期は、花も多く、風もすがすがしいです。台風が襲来するにはまだ早く、雨季に入る前でもあり、中国の清明と同様にお墓参りにはいい時期です。そんなこの時期に、きれいなお花をたくさんお供えするとご先祖さまも喜びそうですね。