今日7月23日は二十四節季の大暑です。1年のうちで最も暑い頃にあたりますが、今年は既に各地で記録的な暑さが続いています。7月の初めから35℃を超える猛暑日が各地で出現し、東京では最高気温が30℃を超える真夏日が昨日22日まで18日連続しました。暑さに強い私も今年はつい冷房を使ってしまいます。最新の1ヵ月予報ではこの先もしばらくは厳しい暑さが続く見込みで、熱中症には十分な注意が必要です。
過去 に気象台や測候所で観測された暑さの最高記録は、高知県の江川崎で2013年8月12日の41.0℃ですが、山形では1993年7月25日のまさに大暑の時期に40.8℃を記録しており、この頃暑さの記録を出している所が多いです。
さらに、世界には驚く記録があります。1913年7月10日にアメリカのデスヴァレーでは56.7℃が観測されました。
ところがこの40℃超えの暑さは、身近な所でも注意が必要なのです。気象庁の気温の計測は大人の顔の高さ付近の地面から1.5mぐらいの高さで行われています。このため、気温が30℃でも子供の顔の高さでは、地面がアスファルトなどの場合、40℃くらいになっていることもあります。さらに暑くなりやすいのが、炎天下に駐車した車の中で、短時間で40~50℃に達する恐れがあります。
また、最低気温が25℃を下回らない「熱帯夜」で寝苦しい夜が続くのも今の時期です。私もそうですが、少し横になろうとして冷房をつけたままいつの間にか寝てしまい、翌朝体調を悪くされる方も多いのではないでしょうか。やはり、冷房をつけて寝たい場合は、タイマーを適切に使用することが必要ですね。
このように日本の気候で潜んでいる危険は気温以上に暑く感じることです。それは湿度も高いことだと思います。世界の高温地域は乾燥地帯が多いと思います。逆に南方の島々は湿度は高いですが、日本のように35度を超える日はそう多くありません。また、砂漠地帯の夜は急激に冷え込み、熱帯夜はほとんどないと思います。昼も夜も暑い日本は、世界的に見ても暑苦しい国ではないでしょうか。夜でも湿度が高く蒸し暑いと汗をかきにくくなり、寝ている間に熱中症になる危険があるのです。寝る前にはコップ一杯の水を飲むようにして下さい。
大暑と同じ頃は、夏の土用の時期でもあります。今年は土用の丑の日が、7月25日と8月6日の2回あります。夏バテ防止にうなぎを食べて、身近に潜む危険な暑さを乗り切りましょう。
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