最近、全国各地で異常気象が多発し、大雨による洪水や土砂災害などの災害のニュースを毎年のように見ることが多くなりました。このような災害を防ぐために気象サービスでは地方自治体向けに防災気象情報の提供業務を行っています。
私は普段は気象の仕事に携わっていますが、その傍らで気象予報士の劇団で活動しています。ここは役者はもちろんのこと、何とスタッフまで全てが気象予報士だけで結成された劇団なんです!5年前に「お天気を知ろう」と「これからの新しいお天気の道標(みちしるべ)になろう」をモットーに結成され、毎年公演してきました。団員数は約15名で、日本気象予報士会の会員も多数在籍しています。
これまでの主な公演では、雪の研究に一生を捧げた博士である中谷宇吉郎の物語や戦時中に特攻隊のために命をかけて観測し続けた気象隊の物語などを行ってきました。
劇団では、最近は防災にも力を入れています。天気の疑問や防災をテーマにしたweb配信を昨年から行っており、季節ごとに音声を収録したものを配信しています。
今回は、秋の防災編として台風の予報円の正しい見方について収録したものが、昨日の防災の日に合わせて配信されました。
10月頃にかけてが台風シーズンですので、防災Web配信を見て天気予報を見る際の参考にしていただければと思います。
また、今年は目標や方向性などについて改めて話し合い、「天気の何を知ってもらいたい(伝えたい)のか」が大きなテーマになっています。
今回の話し合いでは様々なテーマが出ましたが、やはり防災は常に伝えたいテーマであるとの意見が出ています。
Web配信や演劇以外にも伝える手段は様々ありますが、災害はいつどこで起きてもおかしくありませんので、防災を他人事ではなく自分事としてとらえていただける方が一人でも多く増えていただけることを願っています。
次回は11月に小学校で防災劇をする予定があります。子供達の心に残り、小学生のような子供のうちから防災について関心を持っていただけたら幸いです。
私はこれからもお芝居を通して防災の大切さや気象の面白さを伝えていけたらと考えています。
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