気象庁の発表している天気予報をラジオなどで聞いていると、例えば、「雨昼過ぎから曇り」、「晴れ夜曇り」など、「昼過ぎ」や「夜」などの言葉が出てきます。このような言葉を聞くと、人それぞれの個人の感覚で、なんとなく「この時間帯かな」と想像してしまうことも多いのではないでしょうか？ところが、この時間表現には、気象庁が定義した明確な時間帯があります。


例えば、「朝」といったら何時ごろを想像しますか？早朝に起床する方は、5時と答えるかもしれませんし、遅めに起きる方は、10時でも朝と感じるでしょう。ところが、気象庁の表現の「朝」は、午前6時～9時をいいます。「昼前」や「昼過ぎ」もあいまいですよね。「昼前」は9時～12時、昼過ぎは12時～15時です。このようなあいまいな表現でも、気象庁の定義を正確に把握しておくと、気象庁が雨の降りだし、降りやみ、などを明確に予報していること、またそれを理解することで、私たちも天気の変化の具体的な時間を把握することができるのです。


天気予報の時制は、0時から24時までの24時間を、「未明」「明け方」「朝」「昼前」「昼過ぎ」「夕方」「夜のはじめごろ」「夜遅く」と3時間ごとに区切っています。例えば、日中にお出かけを予定されている方は、「未明」や「明け方」まで雨という予報が出ていても、あまり影響がない場合が多いでしょう。また、「夜のはじめごろ雨」または「夜遅く雨」という場合も、傘を持つ必要がないことも多々あることと思います。


とはいえ、予報通りの時間帯に必ずしも雨が降りだすとは限りません。「夕方から雨」の予報が出ていた場合、雨が降りだすと予想されているのは、15時～18時の間ですが、その時間より少し前に、または後から降りだすこともあります。時間の定義がきちんとされているとはいえ、ある程度の幅を持って計画を立てた方が安心です。


テレビやラジオの天気予報に出てくる「時間表現」を上手に利用して、その日の計画を立てるようにしてください。