冬

雪解けの季節を迎えると多くなるのが、「雪崩」による被害です。春先は気温の上昇による雪崩に注意をしなければならない季節になります。
雪崩には、「表層雪崩」と「全層雪崩」の2種類があります。表層雪崩は、すでに積もっている雪の上に、性質の異なる雪が積もることにより、その重みで発生します。真冬のほか、季節の変わり目の寒の戻りがあるときにおこりやすい雪崩です。一方、全層雪崩は、積もった雪が地面から丸ごと滑り落ちることにより発生します。暖かくなり気温が上昇し、雪ではなく雨が降るようになる春先に起こる雪崩です。

雪崩のメカニズムは、地形やこれまでに降った雪の量や性質、気温の変化など複雑ですが、雪崩が起きやすいかどうかを気圧配置から推測することができます。

これから春に向けて、雪崩が最も起こりやすいのは、日本海を低気圧が発達しながら北~北東に進むときです。このように進む低気圧を「日本海低気圧」といいます。この低気圧に向かって南から暖かい空気が流れ込み気温が上昇すると、雪の表面が解けて、シャーベット状の氷の層ができます。この上に湿った重たい雪が降り、雪の重みで雪崩が発生することがあります。更に、日本海低気圧が通過した後は、一時的に西高東低の強い冬型になって寒気が流れ込み、雪が降ることでまた新たに雪が積もり、雪崩が起きることもあります。これらは表層雪崩です。また、さらに季節が進み、気温が上昇してくると、山沿いでも雪ではなく雨になるあるため、雪が地面からまるごと崩れ落ちて雪崩が起きることがあります。これが、全層雪崩です。

そして、「南岸低気圧」は、太平洋側に大雪や冷たい雨をもたらせることがあります。これから春先にかけては、平野部では雨になることが多いのですが、山沿いは重たく湿った雪が降ることがあります。春先とはいえ、こういったときは、表層雪崩が起こりえますので注意が必要です。
これからますます春めいてきますが、引き続き雪崩や落雪には十分な注意をしてください。

