気象トピックス・コラム
空もよう
非常に強い台風11号、前線も活発化し大雨に

◆この先1週間のポイント
・台風11号は非常に強い勢力で沖縄へ
・秋雨前線が停滞、前線+台風による大雨に警戒


週間予報【8月31日(水)~9月6日(火)】

8月末から9月初めは、台風や秋雨前線の影響を大きく受ける見込みです。広い範囲で大雨に警戒が必要となるでしょう。

非常に強い台風11号は30日(火)正午現在、日本の南の海上を時速35kmで西に進んでいます。海面水温の高い海域を進み発達を続けていて、3日(土)には中心気圧が925hPaまで下がる見通しです。今年発生した台風の中で最も強い勢力で沖縄に近付く恐れがあり、沖縄では31日(水)以降、暴風や高波、大雨に厳重な警戒が必要となるでしょう。

また、沖縄付近に進んだ後の予想進路は定まっておらず、太平洋高気圧の勢力次第で変わる見込みです。週末以降は北上し、週明けに西日本に影響する可能性もあるため、今後も最新の台風情報を確認するようにしてください。

週間アンサンブル予想図 出典:気象庁、筆者加工
台風から離れている北日本から西日本も大雨に警戒が必要です。本州付近には秋雨前線が停滞し、広い範囲で雨の降りやすい状態が続くでしょう。

31日(水)~1日(木)にかけては前線上の低気圧が北日本を通過するため、北海道や東北北部で警報級の大雨となる恐れがあります。その後も北日本から西日本は雨雲の通り道となり、発達した雨雲のかかる所もある見込みです。

本州付近に前線が停滞し、その南側に台風がある気圧配置は、台風から離れた場所でも大雨になりやすい典型的なパターンとなります。台風周辺から流れ込む熱帯由来の暖かく湿った空気が、前線の活動を活発化させるためです。

今回は台風11号が沖縄付近でほとんど停滞し、同じような気圧配置が数日間続く可能性があります。各地で影響が長引く恐れがありますので、今後も最新の気象情報に十分ご注意ください。