気象トピックス・コラム
空もよう
処暑を過ぎても残暑続く ダブル台風が発生中


◆この先1週間のポイント
・処暑を過ぎても厳しい残暑が続く
・北日本は秋雨前線で雨、東~西日本も不安定
・ダブル台風が発生中、今後の動向に注意


週間予報【8月26日(土)~9月1日(金)】

 

二十四節気の処暑を過ぎても、厳しい残暑が続いています。23日(水)には、札幌で1876年の統計開始以来最も高い36.3℃を観測し、そのほか北日本の15地点で観測史上1位の記録を更新するような記録的な暑さとなりました。

 

うだるような厳しい残暑はこの先も続く予想です。東日本や西日本では、最高気温が35℃くらいまで上がる日が多く、内陸部では体温並みの暑さになる日もあるでしょう。

北日本も、27日(日)以降は猛暑の峠を越えるものの、平年より気温の高い状態は続く見込みです。東北では9月初めにかけても最高気温が35℃以上の猛暑日になる所があるでしょう。

引き続き、こまめな水分・塩分補給を心がけるなど、万全の熱中症対策をしてお過ごしください。

週間アンサンブル予報図(出典:気象庁、筆者加工)※台風も低マークで表現されます

厳しい残暑が続きますが、天気図には秋の兆しが見え始めています。日本付近には雨雲の予想が見られますが、この原因のひとつが秋雨前線です。北日本は前線や低気圧の影響を受けやすくなる見込みで、しばらく雨の降りやすい天気が続くでしょう。

また、東日本や西日本も湿った空気の影響を受けて、不安定な空模様となる見込みです。28日(月)~29日(火)を中心に晴れ間がでますが、天気は変わりやすく、局地的な雨や雷雨があるでしょう。天気の急変にお気をつけください。

 

現在発生しているダブル台風の動向にも注意が必要です。フィリピンの東にある台風9号は、今後非常に強い勢力に発達し、30日(水)頃には沖縄の南に進む見通しです。沖縄では、先島諸島を中心に波や風の影響を受ける恐れがあります。

一方、南鳥島近海にある台風10号は、比較的海面水温の低い海域を進むため、発達する傾向は見られず、スピードを上げて日本の東の海上を北上していく見込みです。本州付近に上陸する可能性は低く、大きな影響はないと見ていますが、沿岸部では波の影響に注意が必要です。

また、台風9号・10号のほかにも、南の海上では雲がまとまりつつあり、今後新たな熱帯擾乱が発生する可能性があります。本格的な台風シーズンとなっていますので、今後の台風情報にも十分ご注意ください。