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これからは、菜の花の咲く時期を迎えます。
「菜種梅雨」という言葉があります。3月中旬から4月下旬にかけて、日本の南の海上に前線や低気圧が現れやすくなることにより、西日本や東日本の太平洋側で降る春の長雨です。このように、季節の変わり目には、雨の降りやすい時期があります。冬から春に変わろうとするこの時期に降る雨を、ちょうど開花の時期を迎える菜の花の名を借りて「菜種梅雨」といいます。
「菜の花」といえば、食用としてもよく知られています。食用の菜の花は、開花する前のつぼみを食するため、すでに旬を迎えていますが、菜の花の咲く時期は全国で異なるため、これからもうしばらくは、まだ楽しむことができます。菜の花は、とても栄養価の高い緑黄色野菜として知られており、βカロチンをはじめとして、ビタミンB1・B2、ビタミンC、鉄、カルシウム、カリウム、食物繊維などの栄養素をバランスよく含んでいます。菜の花のおひたしや、菜の花のパスタなど、さまざまな料理に使うことができ、春の食卓に彩を加えてくれます。
「菜種梅雨」がもたらす雨は、菜の花だけでなく、いっせいに咲きだす花々、樹木や畑の野菜に水分の恵みを与えてくれます。季節が進むにつれお花屋さんの店先に春の花が増え、デパートやスーパーの野菜コーナーも賑やかになってきます。雨の日はどうしても憂鬱になりがちですが、この雨が春を推し進めていると思うと、春の雨は優しくも感じます。
菜の花をはじめ、旬の春野菜をたくさん使ったお料理を作り、季節のお花をテーブルに飾って春の食卓に親しいお友達を呼ぶなんて楽しいと思いませんか。