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クローバー

 

5月も中旬を迎え、街も木々の緑で染まってきました。
道端の青々とした「クローバー」の中には、かわいらしい白い花が咲く季節になっています。
日当たりが良く、乾燥した場所を好むクローバーは、ちょうど5月の乾燥した晴天が多いこの時期に、気持ちよく花を咲かせることができるのではないでしょうか?

 

クローバーの原産はヨーロッパで、日本へは江戸時代に伝わりました。
オランダからガラス製品が送られてきたとき、クローバーを乾かしたものが品物を守る詰め物として使われていたため、日本では「シロツメクサ」とも呼ばれ親しまれています。

 

明治時代になると牧草として輸入されるようになり、今では日本中で見かける身近な草花となりました。クローバーいまでもがこんなに身近な草花となっているのは、かわいらしい白い花の繁殖力の強さにあるのをご存知でしょうか。

 

クローバーの白い花は小さなまとまりのようなひとつの花に見えますが、30~60ものごく小さい花が集まってできています。花は外側から咲き上を向いていますが、いったん受粉すると下を向きます。受粉していない花は、上を向いたままで受粉するのを待ちます。受粉して種が大きくなると、外側から次々と地面に落ちてゆきます。まるで皮がむけるようにたくさんの種を地面に落として行き、多くの種をまくのです。

 

クローバーの中でも、四つ葉のものは「幸運」の象徴として特に重宝されています。クローバーは三つ葉が主流ではありますが、これだけの強い繁殖力があることがわかれば、四つ葉のクローバーを探し、「幸運」をつかんでみたくなりますね。