気象トピックス・コラム
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空はなぜ青くて、夕焼けはなぜ赤いの?

 

空はなぜ青くて、夕焼けはなぜ赤いのか、疑問に思ったことはありませんか?

 

光は、太陽から降り注ぐ電磁波の一種で、その中で人が目で感じることができる波長のものを「可視光線」といいます。可視光線は、波長の短い方から紫・藍・青・緑・黄・橙・赤の順の虹の七色です。また、紫よりも波長の短い光は紫外線、赤よりも波長の長い光は赤外線です。

 

太陽から届く可視光線は、すべての波長が重なると、ほぼ白になります。では、なぜ空が青く見えるのでしょうか?それは、波長の短い青の光は、空気の分子などにぶつかると早く散乱して空に広がるからです。最も波長が短い紫ではないのは、紫の光が青の光のエネルギーに比べて弱く、平地では人間の目まで届かないためですが、高い山に登ると、暗いぐらいの紺碧の空を見ることができます。

 

一方、日の出や日没のときに空が赤や橙に見えるのはなぜでしょうか?朝や夕方は、太陽の高度が低く、光が空気の層を斜めから差し込むため、大気の中を通る距離が長くなります。波長の短い青い光は、早い時点で散乱し、そのエネルギーが弱いため私たちの目に届く前に消えてしまい、波長の長い赤や橙の光だけが届くようになるのです。

 

このように、人の目は、細かな色の区別をつけることができますが、すべての動物が、この7色を見分けることができるわけではないのです。人間は、犬や猫などの他の動物よりも、色を見分ける力が高く、その一方で、鳥は、人間が見ることのできない紫外線が見えます。こういったことを考えると、青く抜けるような青空や感動的な夕焼け、雨上がりの美しい七色の虹を見ることができるのは、人間の特権なのかもしれませんね。