気象トピックス・コラム
立秋
8日は立秋 季節の空や草花

 

8月8日は二十四節気のひとつ「立秋」で、暦の上では秋が始まります。まだまだ暑さが続きますが、猛暑の峠は越えつつあり、時候の挨拶は暑中見舞いから残暑見舞いに変わります。

次第に秋の訪れを告げる涼風が吹き初め、ヒグラシがカナカナと鳴き、暗くなると鈴虫の音色が聞こえ始める頃です。空の移ろいからも秋の気配を感じるかも知れません。

夏の雲と言えば、真っ白に立ち昇る積乱雲を思い浮かべるでしょうか。入道雲とも呼ばれ、ザっと降るような夏の夕立をもたらします。一方で秋の空は、天高くに浮かぶうろこ雲やいわし雲を思い描くかも知れません。

夏から秋へ、季節が行合うこの時期は『行合の空』に出会うチャンスです。行合とは、夏と秋など、隣り合わせの二つの季節にまたがることを言い、夏と秋の雲が一緒に見られる空を行合の空と表現することがあります。

また、高い空から足元に目を向けてみると、可愛らしい秋の七草にも出会えるでしょう。暑い時期から咲いている品種もあり、次第に見頃を迎える草花が増えていきます。

秋の七草は、萩・芒(すすき)・葛(くず)・撫子(なでしこ)・女郎花(おみなえし)・藤袴(ふじばかま)・桔梗(ききょう)です。黄色や紫、桃色の可憐な花々、そして風に揺れるすすきの穂は、まさに目で楽しむ秋と言えるでしょう。

残暑はまだまだ続きますが、この先は少しずつ秋の兆しも見えてきそうです。空や草花の様子から、季節の移ろいを感じてみてはいかがでしょうか。