気象トピックス・コラム
ヒートショック
冬季に増えるヒートショックに要注意

 

11月26日はいい風呂の日です。季節が進み冷え込みが強まってくると、温かいお湯が一層気持ちよく感じられますよね。

ただ、寒くなる時期の入浴はヒートショックに要注意です。急激な温度変化が体にダメージを与えてしまう恐れがあります。

急な温度差により血圧が急激に変化(出典:政府広報オンライン)

特にヒートショックによる事故が起こりやすいのが、冬場の脱衣所や浴室です。

暖房の効いた暖かい室内から冷え込んだ脱衣所や浴室に移動すると、寒さに対応しようと血管が縮んで血圧が上昇します。一方で、温かい浴槽に入ると今度は血管が広がり、血圧が下がります。

こうした血圧の変動が短時間で繰り返されることで、脳に血液が回らず貧血状態になり、意識障害を起こしてしまうことがあります。軽度であればめまいや立ち眩み程度で済みますが、場合によっては脳卒中や心筋梗塞につながる恐れがあります。

ヒートショック対策(政府広報オンラインを参考に作成)

入浴中の事故を防ぐために、ぜひ出来る対策を心がけてください。

入浴前には脱衣所や浴室を暖めておき、できるだけ寒暖差を少なくしておきましょう。浴室に暖房がない場合は、入浴前にお風呂のふたを外して蒸気を立てておくと良さそうです。

お湯の温度は41℃以下で、つかるのは10分以内が目安です。長時間の入浴はなるべく避け、上がる時も急に立ち上がることはせず、ゆっくりと動くようにしてください。

また、食後すぐや飲酒後の入浴はなるべく避け、ご家族と暮らしている方は、入浴前に家族に一声かけておくと安心です。

この先はグッと季節が進み、12月初めには全国的に強い寒気が流れ込む見通しです。北海道は日中も氷点下の寒さとなる見込みで、東日本や西日本も一気に気温が下がるでしょう。

寒さが厳しくなるほど、家の中でも大きな温度差が生じやすくなります。冬季に向けてヒートショックのリスクが高くなりますので、家の中の寒暖差をなるべくなくすよう心がけるなど、対策をしてお過ごしください。

参考:政府広報オンライン 暮らしに役立つ情報

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