気象トピックス・コラム
長期予報
7月は大雨、8月は猛暑に警戒

 

6月25日(日)に沖縄地方、26日(月)に奄美地方の梅雨明けが発表され、南西諸島は早くも夏空が広がっています。

一方で、前線の北上に伴い、本州付近は本格的な大雨シーズンに突入しています。7月は広い範囲で大雨に警戒が必要となりそうです。

最新の三か月予報では、前回発表された情報と比べて7月が多雨傾向に、8月はより暑くなる予想へと変わっています。

原因は太平洋高気圧が日本の南で、平年より西に張り出すことにあるようです。冬に終息したラニーニャ現象などの影響で、フィリピン付近で積乱雲の発生が多くなると見られ、太平洋高気圧の西への張り出しが強まる見込みです。

7月は太平洋高気圧の縁を回るようにして湿った空気の流れ込みが強まるため、前線の活動が活発になり、東日本や近畿~九州北部で降水量が平年並みか多くなるでしょう。

梅雨末期は豪雨災害が発生しやすく、線状降水帯が発生した場合には、土砂災害や河川の氾濫など災害発生のリスクが急激に高まる恐れがあります。日頃から気象情報を確認し、大雨への備えを進めるようにしてください。

夏の暑さも厳しくなるでしょう。7月の平均気温は沖縄・奄美で平年より高く、8月になると西~東日本でも平年を上回る予想となっています。

太平洋高気圧に加えて、大陸からチベット高気圧が張り出してくると、晴天が続き、強い日射などの影響で一層暑さが厳しくなる見込みです。

また、9月の平均気温も、沖縄・奄美や西~東日本では平年並みか高い予想となっています。厳しい残暑が続く見通しですから、熱中症にはくれぐれもお気をつけください。