気象トピックス・コラム
花嵐のち寒気南下、天気や気温の変化に注意

 

都内では桜の花が散り、葉桜に変わりつつあります。変わってツツジやハナミズキ、藤など多くの花が咲き始め、瑞々しい若葉や鮮やかな花々が楽しめる季節になりました。

桜前線はすでに東北北部に到達しており、6日(木)には盛岡で統計開始以来最も早く満開を迎えました。前日5日(水)には山形や鹿児島で満開となり、南から北まで全国各地で春爛漫となっています。

ただ、7日(金)にかけては春の嵐がやって来る見込みです。桜が見頃を過ぎつつある所では雨風で桜が散り、まさに花嵐となるでしょう。

春の嵐の原因は、前線を伴った低気圧です。寒冷前線の通過に伴い、九州では7日(金)の明け方にかけて雷を伴った激しい雨が降るでしょう。四国も7日(金)の朝にかけて、局地的に1時間に80ミリを超える非常に激しい雨の降る恐れがあります。

また、7日(金)の日中は近畿や東海で雨脚が強まり、予想24時間雨量は東海の多い所で7日(金)の夜までに180ミリとなっています。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒をしてください。

前線が通過した後は、上空に寒気が流れ込む見込みです。8日(土)は西日本で天気の回復する所が多くなりますが、東日本や北日本は大気の状態が不安定となるでしょう。

特に関東や北陸周辺は発雷確率が高くなる見通しで、急な強い雨や落雷、突風に注意が必要です。9日(日)は北陸から北の日本海側を中心に雨が降りやすく、標高の高い場所では雪に変わる見込みです。

前線通過前と通過後で気温の変化にも注意が必要です。7日(金)は前線に向かって暖かい空気が流れ込むため、東京は22℃、仙台では19℃まで上がる予想で、いずれも5月上旬並みの暖かさになるでしょう。札幌も14℃と4月下旬並みの見込みです。

一方で、前線通過後は寒気が南下し、9日(日)は札幌で9℃、仙台で14℃、新潟では13℃止まりの予想となっています。暖かい日が続いていた分、肌寒く感じるかも知れません。

ただ寒の戻りは一時的で、来週前半は東京で24℃、名古屋で23℃、大阪や仙台で22℃など、各地で初夏の陽気となる見込みです。気温の変化が大きくなりますので、体調管理には十分お気をつけください。