気象トピックス・コラム
天気予報
降水確率30%…あなたは傘を持ちますか?


みなさんは、降水確率が何%だったら、傘を持って行きますか?

気象庁や各地方気象台は、きょう・あすの予報に関して6時間ごと、あさって以降7日先までは1日ごと、それぞれ、1mm以上の雨が降ると予想される確率を「降水確率」として発表しています。

過去の同じような気圧配置などの気象条件を100回分集めて、そのうち何回雨が降ったかを調べ、10%ごとに数字を出しています。一桁台の数字は四捨五入をしているため、例えば、降水確率が80%であれば、100回のうち75回から84回が雨が降ったということになるのです。


このように考えると、例えば、降水確率が80%ならば、5回のうち4回は雨が降る気象条件ですから、傘を持っていきたくなりますね。一番悩むのが、降水確率50%のときでしょうか…。2回に1回、雨が降る気象条件だからです。このようなときは、念のため、傘を持って出かけた方が安心です。しかし、折り畳みの傘を持つか、大きめの傘を持つかを降水確率で決めないほうが良いのです。


なぜかというと、降水確率は、あくまでも1mm以上の雨が降るか降らないかを表すもので、雨が降る時間の長さや、雨の降る量は表していないからです。同じ降水確率80%でも、1~2mmほどの弱い雨が一時的に降る時もあれば、1時間に30mmを超えるような激しい雨が降るときもあります。また、総雨量が100mmを超えるような大雨になる時もあるのです。


たとえお出かけの時間に晴れていても、帰るころの降水確率が30%だったとしたら、折り畳み傘を持っていった方がよいときがあります。降水確率30%というと、雨が降る確率は確かに低いですが、例えば、夏の夕立の時のような「にわか雨」の可能性があるときには、傘があった方が安心なのです。


降水確率が示す意味を正しく理解し、傘が必要かどうかの判断として活用してください。