天気予報
天気予報を見聞きしていると、「曇り時々雨」や「曇り一時雨」、「曇りのち雨」などさまざまな表現がでてきます。何気なく聞いているこれらの予報ですが、「時々」、「一時」、「のち」にはそれぞれ意味があるのをご存じでしょうか?
まず、「曇り時々雨」の「時々」は、現象が断続的(現象の切れ間がおよそ1時間以上)に起こり、その発現時間の合計が予報期間の2分の1未満の時に使います。例えば、0時から24時間のうち、断続的に雨が降り、雨の降る時間が12時間未満のときが、「曇り時々雨」です。
次に、「曇り一時雨」の「一時」です。現象が連続的(現象の切れ間がおよそ1時間未満)に起こり、その発現期間が予報期間の4分の1未満のときに使います。具体的には、0時から24時のうち、連続的に雨が降り、その時間が6時間未満のときが、「曇り一時雨」です。
最後は、「曇りのち雨」ですが、これは、予報期間の前後で異なる、天気変化を伝えるときに用います。「のち」は、予報期間の中でのおおまかな天気傾向しか伝えられないため、可能な限り用いず、具体的な時間帯を示すように努めています。例えば、「曇りのち雨」は、「曇り昼過ぎから雨」などです。
ただし、時間帯を示す用語が2つになる場合は、一方に「のち」を用います。「晴れ昼過ぎから曇り夜雨」とはせずに、「晴れのち曇り夜雨」などという表現になることがあります。
また、あさっての予報などで、具体的な時間帯を示す精度がない場合も「のち」を用いますし、風・波の表現でも「のち」を使います。
例えば、お出かけする前に天気予報を聞いた時、「曇りときどき雨」だった場合は、いつ雨が降ってきてもよいように、すぐにさしやすい長い傘を持って出かけたくなりますね。一方、「曇り一時雨」の場合は、雨が降ると予想されている時間帯によって、傘が必要だとか、また不要だとか判断する方がいらっしゃるのではないでしょうか。また、「晴れのち曇り夜雨」という予報を聞いたら、昼間のお出かけに傘は必要ありませんが、お帰りが夜になる方は、雨具を持って出かけた方が良いでしょう。
このように、天気予報の「時々」、「一時」、「のち」の意味を理解して、日常生活に役立てることができると幸いです。