過去の記事
今年は、7月19日から「夏の土用」を迎えており、立秋の前日にあたる8月6日までがその期間となります。本格的な海水浴シーズンになりますが、注意しなければいけないのが「土用波」です。
「波」は、風によって起こります。風の吹いている海上で、風によって直接起こる波を「風浪」といいます。風が強いほど、また、同じ風向きの距離が長いほど、波は発達します。そして、この発達した波が徐々に弱まり、周期を長くしながら遠く離れたところまで届くのが「うねり」です。
台風のように広い範囲で非常に強い風が吹いている所では、10メートルを超えるような高い波が立ち、猛烈にしけています。台風が日本から遠く離れていても、この波は、日本の沿岸に「うねり」となって打ち寄せます。これが「土用波」の正体です。夏の土用の頃から本格的な台風シーズンに入り、今年も、まさに土用の今、日本の南の海上には、台風5号と9号と2つの台風があります。
土用波は、その場所では風が弱くても、高い波が打ち寄せます。この周期の長い波は、沖では高く見えませんが、砂浜や防波堤では急に立ち上がり砕けた波になります。また、波は常に同じ高さではなく、100回に1回は、1.6倍、1000回に1回は、およそ2倍から3倍の非常に高い波がくることもあります。
砂浜で海水浴をする人や、釣りをする人がこの波にさらわれる事故も起こりやすくなります。天気予報の波予報で「うねりを伴う」という表現がでてきたら注意して下さい。