気象トピックス・コラム
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海の日

 

きょうは、「海の日」です。
各地の海水浴場は、観光客で大賑わいとなる季節がやってきます。

 

「海で泳ぐ」という習慣は、世界各国であったようです。日本では、子供たちが浜辺で遊んだり、遠泳をしたりします。また、鉄人レース、トライアスロンの競技のひとつに遠泳があり、多くは海で行われています。「海で泳ぐ」ということはレジャーやスポーツを通して多くの人々に親しまれています。

 

私の通っていた高校では、1年生のときに「海浜教室」というイベントがあり、私も遠泳を経験したことがあります。長い時間海を泳いでいると、口の中に塩水が入り、プールで泳ぐ以上にハードです。遠泳が終わり、砂浜に上がった時にもらったカンロ飴の甘い味が、海水の塩味と混じりあい、遠泳の苦しさを忘れるほどになんとも美味しく、その味はいまでも忘れられません。

 

イギリスやドイツなどのヨーロッパでは、18世紀のころから、スポーツというよりも、心身の健康を増進するために、海水浴が行われていました。

 

海辺の澄んだ空気や海の水しぶきを浴びると体の緊張感がほぐれ、塩分を含んだ空気は、呼吸器の機能を活発にして、病気療養に役立つといわれています。海の中に入り、波に体がもまれるだけでも血行がよくなります。また、波の音を聞いたり、青い海を眺めたりすると頭の中ではα波というリラックスしたときに現れる脳波が多く出ることが知られており、海水浴には、身も心も健康にする効果があるようです。

 

このように海水浴は、心身の健康促進、病気の治療にいいことが、ヨーロッパでは古くから知られていましたが、健康を目的に海水浴をする習慣が日本に伝わったのは、明治時代になってからのことです。