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傘の日

 

きょう6月11日は、日本洋傘振興協議会が定めた「傘の日」です。暦の上で「入梅」の頃にあたるこの日に、毎年、傘の持つ多様な魅力の紹介につとめているということです。

 

いまは、「傘」といえば、「雨傘」を思い浮かべる方の方が多いかと思いますが、傘は、もともとは、日よけとして、つまり「日傘」としてのみ使われていました。ヨーロッパでは、傘が誕生してから長い間、日傘として、それも地位の高い女性だけの持ち物として使われていたのです。

 

ところが、この日傘が、18世紀半ばごろから、雨傘としても使われるようになりました。イギリスのジョナス・ハンウェーという旅行家が、外国を旅行中に、傘が雨をしのぐための道具として使われていたのに感激し、これを広めようと、ロンドンの街を、傘をさして歩いたのがきっかけです。

 

当時は、傘は女性の持ち物という常識があったこともあって、ハンウェーは、かなり変わり者扱いをされていたようでしたが、こりずに30年近く持ち歩き、雨傘として使い続けたところ、男性の持ち物としても、傘が浸透していきました。

 

日本に洋傘が伝わったのは、1804年、長崎に入港した中国からの船で運ばれてきたのが最初だということです。